香りについて Guide
自然素材からできたフレグランス
Natural Fragrance
日本では昔から自然界に存在する全てのものに「魂」が宿ると考えられ、崇められてきました。そんな自然の恩恵から生まれた「天然の香り」の力。
「香り」は、歴史的にもかなり古くから使用されていて
日本では香木から採れる香りを使った「香道」などで香りを嗜み楽しんだり
世界の文明ごとには、神聖なものへ捧げるものとされたり、
伝統医学と共に使用されたり、植物からのホリスティックなアプローチ材料として
使われたりと、広く、深く、人々の生活で活用されてきています。
近年、様々なジャンルにおいて
「天然回帰」がキーワードとなっているのもまた、
動植物や自然と共に共生することの大切さが見直されていているからこそ。
ストレスや不安、欠乏感、孤独などに影響を受けがちな現在、自然からの生氣がたっぷりと
凝縮された天然香料を使い、慣れ親しんでいる合成香料からできた香水とは違う、芸術性と
ファッション性、ご自身を表現するものとしてお使い頂けたらと思っております。
当店では、アロマテラピー用として一般に入手できるエッセンシャルオイルに限らず、 香りの芸術構成に有効な天然香料を多数使用しています。
自然のエッセンスを使い
香りという媒体を通じて
自分自身と調和し、本来の穏やかさや安心感、温かさ、優しさなどを感じるような
そっと寄り添う香りを表現、発信していきます。
エッセンシャルオイル
天然の香りについて
About natural fragrance
エッセンシャルオイルは、
天然の植物の花・葉・果皮・樹皮・根・種子・樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した芳香物質です。
天然香料と合成香料の違い
天然香料とは
天然の素材から
抽出した香りです
例:花・葉・果皮・樹皮・根・種子・樹脂等
合成香料とは
石油などから
科学的に作られた香料です
調合香料とは
素材から抽出することが難しい香りを、
調香師が模倣して調合した香りです
例:花・葉・果皮・樹皮・根・種子・樹脂等
「天然回帰」がキーワード
「口にする野菜や果物、甘味料などもオーガニックやナチュラル製品が好まれるようになり、香りの世界でも、国内外の航空会社、車両メーカーのショールーム、ホテルや医療現場など、100%天然エッセンシャルオイルを使用しての香りの演出が多くみられるようになりました。
暮らしの中に心地良い香りを取り入れる事で、より豊かで快適なライフスタイルを作り出すことができます。
〔QOL “クオリティ・オブ・ライフ” の向上〕
バラの精油1滴を
抽出するのに
50〜100本程のバラが
必要となります
香りの立ち方・ノート
香りは、つけてから香らなくなるまで3 段階に変化します。
TOP note
トップノート
吹きかけた瞬間、最初に感じる香り。つけてから5~10 分くらいの香り
揮発性が高く、最初に香りを感じやすい香料:レモン、ベルガモット、オレンジ、ラベンダー など
MIDDLE note
ミドルノート(ハートノート)
調香されるうえで、香りのボディ、骨格となる部分。つけてから30分~2時間くらいの香り
LAST note
ラストノート(ベースノート)
残香性の強い香料:ウッディ系の香料、根や樹脂から採れた香料、オークモス、バニラ、ムスクなどの動物性香料 など
嗅覚は人の感情への影響が
非常に大きい感覚
近年の研究で、嗅覚は感覚の中でも人の記憶や感情に働きかける影響度が視覚に次いで2番目に大きい、重要な感覚であることが明らかになってきました。
すなわち、空間に漂う香りは、そこに滞在する人の感覚に対して、多大な影響を及ぼしうる存在であるということ。そのように考えれば、昨今、多くの商業施設などで香りの空間演出が行われるようになっているという現状も、納得できるのではないでしょうか。
香りが人に働きかける
仕組みとルート
鼻から入った香り成分は、鼻孔から鼻腔に入ると、鼻の奥にある嗅上皮という粘膜に溶け込み、嗅細胞から出ている嗅毛から取り込まれます。そこで電気信号に変換された後、嗅神経から嗅球を通って大脳辺縁系に直接伝達されます。脳の中で、大脳新皮質が思考や言語などの知的活動を支配する「考える脳」といわれるのに対して、大脳辺縁系は記憶や喜怒哀楽といった感情に関わり、食欲や性欲など本能に基づく行動を支配するため「感じる脳」といわれています。
人間のもつ五感のうち、嗅覚だけがこの大脳辺縁系にダイレクトに伝わるため、人間の感情に働きかける力が五感の中でも非常に強いのです。
脳に入った香りの情報は、大脳辺縁系に到達したあと、免疫・内分泌調節を司る視床下部や下垂体に達します。いい香りを嗅ぐことで、交感神経が副交感神経に切り替わってリラックスできたり、女性ホルモンなどのホルモン分泌を調整できたりといった体への働きがあるのはこのためです。そして、大脳新皮質の嗅覚野にも届き、香りとして認識されます。
(参考引用文献:アロマ空間デザイン検定 公式テキスト P12、P22/監修:アットアロマ株式会社、発行:日経BPコンサルティング、発売:日経BPマーケティング)